道端にテーブルが出ていた。上にはお皿やらケチャップの容器やらコーヒーの容器が乱雑に置かれていて、お皿の横には鍋も重ねてあるのが見える。一見すると汚い食堂の中のようにも見えるけど、ここはジャカルタの住宅街の道端だ。鍋は置いてあるけど、厨房はどこにも見当たらない。食堂ではなく、誰かの家のものなのだ。
テーブルの周りは散らかっていて食事を摂るにはちょっと汚すぎるように思える。けれど、プラスチック容器の中には飲み残しのコーヒーがあるところを見るとついさっきまで誰かがここで食事をしていたようだ。お皿にも食べ残しがあるようで、どこからともなくやって来た猫がお皿を美味しそうにペロペロと舐めている。人間の食べるものは猫にとっても美味しいのだろう。
それにしても、ジャカルタは猫の多い町だ。イスラム教では犬よりも猫を好むと言う。なんでも「猫への愛は信仰の一側面である」と言ったする伝承が残っているくらい預言者マホメットは猫好きであったらしい。実際同じくイスラム教の国であるモロッコでも路地で多くの猫を見かけたから、この町に猫が多いのもイスラム教が一因と言われても納得してしまいそうになる。
でもキリスト教徒が多数を占めるギリシャの島々でも多くの猫を見かけたから、猫の多さと人間の宗教の間にはあまり関係がないのかもしれない。おそらくはどの宗教を信じていても、単に猫が好きな人は多いのだ。
2020年11月 動物 インドネシア | |
猫 椅子 皿 ジャカルタ テーブル |
No
11743
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年11月28日
更新日
2023年08月30日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF