ジャカルタのサワー・ブサル地区を歩いていた。歴史ある商店街であるパサール・バル通りを歩いてたのだけれど、整備された商店街を歩いてもあまり楽しくない。そう思った僕はパサール・バル通りから脇道に入っていった。足を踏み入れた路地は思いの外、奥へと続いている。どこまで続くのだろうかと思いながら歩いていると、気が付けばトンネルのような薄暗い場所を通り抜けて、頭上には空が見えていた。それでも、まだ路地は向こうに伸びている。どこまで続いているのだろう。
トンネルのようになった場所には屋台ばかりが並んでいたけれど、抜けた先にはキチンと店舗を構えた食堂が軒を連ねていた。店舗を構えているといっても、板塀を立てて、中にベンチとテーブルを置いているだけだが。
食事時ではない食堂はどれも閑散としていた。でも、近くには食べ残しがあったり、餌をくれたりする人が多いのだろう。人の代わりに猫があちらこちらで寛いでいた。写真の猫もそうだ。
猫は振り返りながら、訝しげな視線を僕に投げている。見慣れない顔を見て、僕が何者なのかを思案しているようだ。人気の無い路地を地元の人になったような気分で進んでは来たものの、地元の猫には僕が地元の人間ではないことなんて、すぐに分かってしまったに違いない。
2020年7月 動物 インドネシア | |
猫 塀 ジャカルタ 振り返る レストラン |
No
11617
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年07月25日
更新日
2023年09月01日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
動物写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF