大きな商店街を歩いていてもあまり面白くないと思い、脇道へと入っていった。薄暗い路地だった。ジャカルタにあるパサール・バルという商店街に店を構えているのは大きなお店ばかりだけど、脇道に逸れると想像していた通りに小さな屋台が並んでいた。そして、期待通りに人びとがダラダラと時間を過ごしていた。綺麗に整備された道を歩くよりも、このような雑多な雰囲気の中を歩く方が地元の人の中に埋没できたような気がして楽しい。
薄暗い路地には屋台がいくつも並んでいたものの、営業しているのか閉店しているのか、よく分からない。男たちが屋台の後ろにいるのだけれど、みなスマホに見入っていて、仕事をしているのか、休んでいるのか判然としないのだ。
特に何かを買うためにやってきた訳ではないので、僕は立ち並ぶ屋台を横目にどんどんと奥に進んでいく。すると、屋台の横に猫がお座りしているのに気がついた。猫はしっかりと前足を地面に突いて、キュッと僕のことを見つめていた。地元の人の中に埋没していると感じているのは僕だけで、猫から見たら僕がよそ者であることがバレバレのようだった。猫は突如現れた見知らぬ人間をかなり警戒しているのだろう。
2020年7月 動物 インドネシア | |
路地 猫 携帯電話 視線 ジャカルタ |
No
11616
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年07月24日
更新日
2024年01月06日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
動物写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF