市場を歩き回っているうちに八百屋の前へやって来た。女性たちが床に腰を下ろして働いているのが見える。女性たちの前には幾つも籠が置いてあって、どれもこれも唐辛子でいっぱいになっている。籠の中だけではない。床の上にも唐辛子は山積みになっていた。この八百屋の主力商品は唐辛子のようだ。女性たちは大量の唐辛子を手で選り分けていた。大きさなどで分けているのだろうか。
誰もが黙々と手を動かしている。店内は静かだった。タイ料理では唐辛子は必須の調味料だから、日々の取扱量もかなり大きいに違いない。一言も喋らず働いている女性たちの向こうには、亡くなった前国王の肖像が掲げられていた。首からカメラをぶら下げている。ラーマ9世はキヤノン製のカメラを愛用していたと言うから、首から下げているカメラはキヤノンのものなのだろう。それにしても前国王の人気は絶大だ。前国王の人気に比べると、現国王の人気はあまりないように見えるのが気になるところだ。
2018年5月 人びと タイ | |
バンコク 唐辛子 八百屋 ポートレート |
No
10568
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年05月19日
更新日
2024年02月16日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA