駅は賑わっていた。大勢の人が蠢いている。もちろん、ほとんどの人が列車に乗るために来ている訳だけれど、それ以上に行商人の姿も多い。行商人たちが駅構内に店を構え商売をしているのだ。駅のすぐ横にあるダニンゴン市場に駅全体が飲み込まれてしまっているかのようだ。線路さえなければ、パッと見てここが駅だと分かる人は少ないだろう。商品がプラットホームの上に並べられているし、溢れた商品は線路の上にも並べられている。
線路の上に立って前の方に目を向けると、唐辛子や茄子やトマトが線路の真ん中に置かれていた。その向こうには民族衣装に身を包んだ女性が立っている。列車が来ると行商人たちは線路の上を片付けるのだと思っていたけれど、見ているとそうでもない。行商人たちは列車が来るのかどうかをあまり気に留めていないように見えるのだ。実際に列車が駅に入ってきても、行商人たちは商品をどかしたりはしない。そして、列車は何事もなかったかのように野菜の上を走っていくのだった。
2019年2月 町角 ミャンマー | |
唐辛子 茄子 線路 駅 トマト 野菜 ヤンゴン |
No
10913
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年02月26日
更新日
2024年01月20日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA