熱心にお参りする人びとを観察し終えたので、正面玄関から龍山寺の外へ出た。振り返ると装飾が施された門が目の前にあった。この龍山寺は18世紀に福建省の泉州から渡来した人たちによって建立された歴史ある寺院だ。日本統治時代に大規模な改修工事が行われた際にも、福建省泉州からわざわざ職人を呼んで完全な中国様式で改修したらしい。どれだけ龍山寺の外観を眺めても日本の要素を感じない。当時台湾を統治していた日本の台湾総督府は台北北部に神社を建てたりしているけれど、地元の人から信仰を集める龍山寺の改修には口を挟まなかったのだろう。
大きな寺院の正面を見上げる。びっしりと装飾が施されていて、よく見てみると龍もいるし、何かの花も咲いている。至るところが金色で彩られていて、とても賑やかな印象を受ける。その感覚は日本の神社仏閣を訪れたときには感じられないものだ。日本ではふんだん金が使われていると、過剰に華美だと思われがちで、神社仏閣の建築で金がふんだんに用いられているのは金閣寺くらいしか思い当たらない。
2019年11月 建築 台湾 | |
装飾 龍 ファサード 龍山寺 扁額 台北 寺院 |
No
11276
撮影年月
2019年7月
投稿日
2019年11月12日
更新日
2023年10月06日
撮影場所
台北 / 台湾
ジャンル
建築写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 1.8/85