龍山寺の本堂は廊下に囲まれていた。本堂の正面では大勢の人がお参りをしていて、廊下にも負けじと大勢の人がいた。こちらにいる人たちは立ったり座ったりしていて思い思いに時間を過ごしている。ただ単に休んでいる人もいれるけれど、ほとんどの人は経典を手にしている。本堂からはちょっと離れたところでそれぞれが読経をしているのだ。見ていると、時折静かにページを捲っている。
そのような参拝客とは違って、境内の廊下にひとりで立っていた写真の老婆は経典らしき書物を手にしていなかった。その代わりに両手に数珠を持っている。そして、本堂の方を見つめながら数珠を爪繰っていた。経典を暗証しながら、回数を数えているように見える。ということは、この老婆は経典の内容を全て暗記してしまっているのだろう。だから経典の類いは不要なのだ。それにしても、数珠二本分だから、108×2の216回も経典を唱えるなんてかなりの時間を要するに違いない。それとも台湾の数珠は珠が108個ではないのだろうか。
2019年11月 人びと 台湾 | |
数珠 廊下 龍山寺 老婆 台北 寺院 |
No
11275
撮影年月
2019年7月
投稿日
2019年11月11日
更新日
2020年10月11日
撮影場所
龍山寺 / 台湾
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 1.8/85