狭い龍山寺の境内にはお参りする場所が幾つも設けられている。ここには神様は大勢いるのだ。そして参拝客たちはあちらこちらで参拝している。神様によって御利益が異なるから、いくつものご利益を求めている人にかなりの数の参拝をするのだろう。真剣にお参りすれば、それはそれで大変に違いない。境内にはお参りに疲れてしまったのか、腰を下ろして休んでいる人の姿もあるのだった。
写真のふたりの女性も、参拝に疲れてしまったのか境内の端の通路脇に腰を下ろしていた。でも、ただ単に休んでいる訳でもなく、何かを読んでいる。ひとりは経典と思しき本を読んではページを捲っていて、もうひとりはタブレットを手にしていて指で画面をスクロールさせていた。
僕からは分からないけれど、タブレットを持っている女性も電子書籍化された経典を読んでいたのかもしれない。もう時代はとっくに21世紀に突入している。古くからある経典の類いも電子書籍化されていても何ら不思議ではない。そのうち、紙の経典なんて博物館に展示されるくらいに珍しいものになってしまうかもしれない。その結果、人びとは停電になると経典でさえ読むことがかなわなくなるのだ。
2019年11月 人びと 台湾 | |
龍山寺 経典 タブレット 台北 寺院 女性 |
No
11268
撮影年月
2019年7月
投稿日
2019年11月06日
更新日
2020年10月15日
撮影場所
台北 / 台湾
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 1.8/85