池上には幸田露伴や力道山など著名人のお墓のある立派な寺が存在するくらいの認識しか持っていなかったが、実際のところ、本門寺は由緒のある仏閣だ。これまで気がついていなかったのが恥ずかしく思えるくらいの由緒あるお寺なのだ。どのような由緒があるのかと言うと、ここは日蓮宗の宗祖・日蓮上人が入滅したところ。1282年に日蓮上人は、ここ池上で亡くなったのだ。イエス・キリストに例えるならば、ここはゴルゴダの丘のような存在だ。
正確に言うば、日蓮上人が亡くなったのは本門寺の脇にあった池上宗仲の館(現在の本行寺)なのだけれど、荼毘に付されたのは宝塔の建っているところとされる。写真の赤い仏塔がそれである。1828年に日蓮の550遠忌を記念して建立された宝塔は、鮮やかな朱色が美しいにもかかわらず、宝塔を見に来る人はあまりいない。周囲を墓地に囲まれて、宝塔は静かに佇んでいるのみである。どれほど由緒ある寺院であっても、写真映えしないと訪れる人は少ないのかもしれない。
2023年5月 建築 東京 | |
池上 赤 仏塔 寺院 |
No
12492
撮影年月
2023年2月
投稿日
2023年05月16日
更新日
2023年08月08日
撮影場所
池上 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF