境内の中心に高い仏塔がそびえている。先の尖った仏塔は、しばしばバンコクを象徴する写真にも登場するワット・アルンの目玉だ。でも誰でも自由に仏塔に近づけるわけではない。周りにフェンスが張り巡らされていて、中に入るには入場料を支払わなければならない。境内を歩き回る分には無料なのだけれど、仏塔の近くに寄るにはお金が必要なのだ。僕はお金を払うこと無く、フェンスの外側を歩いていた。すると、フェンスのすぐ脇に男が立っていた。
帽子をかぶった男は観光客でもなければ、参拝客でもない。男は仕事で寺院にやって来ている。右手に塗料の入ったバケツを持ち、左手に持った刷毛でフェンスを塗っていた。男は同僚と時折会話を交わしながらのんびりと仕事を進めている。上座部仏教の国では、このように寺院の修繕に携わることで功徳が積めると考えられているのかどうかは分からない。でも男は楽しそうに塗っている。男の目の前にはハヌマンの飾り物があって、フェンスの向こう側には高い仏塔がそびえていた。
2018年6月 人びと タイ | |
バンコク バケツ 帽子 塀 仏塔 寺院 |
No
10610
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年06月18日
更新日
2024年01月09日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA