わざわざ出かけて花を愛でるといえば、春の桜がまっさきに思い浮かぶけれど、日本人には桜以外にもさまざまな草木を愛でる風習がある。考えてみれば、桜が満開になる前に梅林に梅を見に行ったり、桜の後に来るツツジ祭りを楽しみにしている人は多い。この日にやってきた池上梅園にも、梅の花を愛でに大勢の人が訪れていた。ここは、第二次世界大戦前に日本画家の伊東深水の自宅兼アトリエだったところ。伊東深水と聞いても知らない人は多いだろう。僕も知らなかった。でも朝丘雪路のお父さんと聞けば、少しは親しみを感じるかもしれない。
この庭園では梅の花だけでなく、ボタンやツツジの花も楽しめ、四季を通じてさまざまな草花が楽しめるようになっている。まさに日本人の草木を愛でる習慣にぴったりの庭園だ。そこで、ふと思う。自然を愛でるという習慣は、日本独自のものではなく、さまざまな国に存在するに違いない。しかし僕はあまり知らない。砂漠の国など、草木が少ない場所では何をどのように愛でるか、僕は知らないということを知ったのだった。
2023年5月 人びと 東京 | |
青空 雲 池上 シルエット 木 |
No
12493
撮影年月
2023年2月
投稿日
2023年05月18日
更新日
2024年06月27日
撮影場所
池上 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF