東急池上線の池上から本門寺に向かうと、呑川を越えた辺りで遠くに本門寺の総門が姿を表す。駅から近い、と安堵したらその後の試練を乗り切れないかもしれない。本門寺の境内は総門をくぐってからが本番だ。地図だけを見ていると見逃してしまうかもしれないけれど、本門寺の境内のほとんどは小高い丘の上にある。1800年前後に建てられた総門は仁王門へと続く急な階段の始まりを示すに過ぎないのだ。
総門の次に現れる石段はまっすぐに丘の上に伸びていて、下から見上げても壮観だし、上からの見晴らしも素晴らしい。難点は96段もあって、一段一段登るのが大変なことだけ。この此経難持坂という仰々しい名前の付いている石段は、加藤清正の寄進と伝えられているらしい。さすがは築城の名手として知られ、数々の城の築城に携わったとされる人物。寄進したのは慶長年間というから、築かれてから400年くらいが経過しているにもかかわらず、地震にも空襲にも崩れることなく今でも多くの人がこの石段を登っているのだった。
2023年5月 町角 東京 | |
池上 香炉 影 シルエット 寺院 |
No
12491
撮影年月
2023年2月
投稿日
2023年05月14日
更新日
2023年08月08日
撮影場所
池上 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF