足利学校の横を伸びる国道に架かる歩道橋から、瓦屋根が続いているのが見えた。奥に見える善徳寺という寺院の境内に建つ建物の屋根が瓦葺きなのはわかるけれど、手前に見える屋根は寺院でもなんでもなくお土産物屋の屋根なのに立派な瓦葺きだった。
東京を散策することも多いけれど、都内ではあまり瓦屋根を見かけない。そのため瓦屋根が続く町並みを目にすると、どこか東京ではないところにやって来たという感じがする。
瓦は重く地震に弱いことから住宅を建てる際に忌避するする人が多く、その結果都内の住宅に瓦屋根の家が少ないイメージを勝手に思い描いていたものの、実際はちょっと違うようだ。今の瓦は軽量化が進んでいて、それほど重くない。問題はその重量ではなくコストらしい。
地震対策というよりコストがネックになっているというのは、都内では建売住宅が多いからだ。最終的にかかった建築費を施主が支払う注文住宅と違って、設定された売り出し価格の中で建築費を賄わねばならない建売住宅では屋根にまでコストをかけられないということらしい。そのため建売住宅の多い都内では瓦屋根の家が少なくなる傾向にあるわけだ。
2021年10月 建築 栃木 | |
足利 屋根 |
No
12051
撮影年月
2021年4月
投稿日
2021年10月06日
更新日
2023年08月17日
撮影場所
足利 / 栃木
ジャンル
建築写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF