1668年に建てられた門の扁額に大きく学校と書かれていた。学校としかか書かれていない。これを読んだだけでは、この門の先にあるのが学校であるとは分かるものの、何という名前の学校なのか、何を学べる学校なのかはわからない。もっともここは「日本最古の学校」だとか「日本最古の総合大学」などといわれている足利学校だ。開校当時は学校といえば足利学校のことを指していたのだろう。なにせ他に学校というものが存在していないのだから。
似たような状況はサッカー協会にもある。世界で最も歴史あるサッカー協会は1863年に設立されたイングランド・サッカー協会だ。日本語表記だとイングランドという国(地域)名を付記してどこのサッカー協会か分かるように記載するのが普通だけれど、英語の正式名称はちょっと違う。The Football Associationと記載し、国や地域名は記載しないのだ。
The Football Associationという名称からだけだと、どこのサッカー協会なのかいまいち判然としない。しかし世界中にサッカーが広まって、サッカー協会が設立されることなんて想像できなかった設立当初にはわざわざ国や地域を限定する意味なんてなかったし、世界中にサッカーが広まった今では地域名がないことが最も歴史ある協会である証になっている。そう思うと足利学校の扁額も、歴史ある学び舎であることの証のように見えてくる。
2021年10月 建築 栃木 | |
足利 漢字 門 学校 扁額 |
No
12050
撮影年月
2021年4月
投稿日
2021年10月05日
更新日
2023年08月17日
撮影場所
足利 / 栃木
ジャンル
建築写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF