道を曲がるとそこが参道だった。真っ直ぐに伸びる参道の先に小さく門が見える。鑁阿寺の楼門だ。境内へと一直線に伸びる大日大門通りという名の参道には、喫茶店や雑貨屋が営業していて宗教施設へ続く参道というよりも観光地の匂いがプンプンする。
なにせ1196年に創建された鑁阿寺には国宝に指定されている本堂の他にも、鐘楼や経堂など重要文化財に指定されている建造物が建つ名刹だ。来るなと言っても、信徒ではない観光目当ての参拝客がやってくるのを阻めないだろう。僕だってそのひとりだ。
もっとも観光地風情が漂っているとはいえ、観光客が大挙して参道を闊歩しているわけでもなかった。そもそも人が歩いていない。喫茶店で働く人たちも入店してくる客がいなくて暇に違いない。僕が歩いていたときも、楼門までの視界を遮るものは何もなく、見える人影といえばインテリア用品店の店頭に並べられたセール品を漁っているジャージ姿のおじさんだけだった。名刹へ続く参道も、平日は閑散としているようだ。
2021年10月 町角 栃木 | |
参道 足利 電線 門 |
No
12053
撮影年月
2021年4月
投稿日
2021年10月08日
更新日
2023年08月17日
撮影場所
足利 / 栃木
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF