奈良時代には東大寺や興福寺と並ぶ大寺院だったというものの、今ではこぢんまりとした寺院だ

極楽坊本堂
極楽坊本堂
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元興寺の歴史は古い。もとをたどれば、蘇我馬子が飛鳥に建立した日本最古の本格的仏教寺院である飛鳥寺まで行き着くほど古い。それが平城京遷都に伴って平城京内に移転したのが、今の元興寺である。奈良時代には東大寺や興福寺と並ぶ大寺院だったというが、こぢんまりとした境内からは往時の繁栄を想像するしかない。境内には穏やかな雰囲気が漂っていた。ここは国宝にも世界遺産にも登録されている寺院なのだが、訪れる人は多くないようだ。

飛鳥時代や奈良時代の建材が今でも用いられている写真の極楽坊本堂が国宝に指定されているのはわかりやすい。一方で、面白いのは収蔵庫に安置されている五重小塔も国宝に指定されていることだ。小塔とはいえ、5.5メートルほどの高さがあるものの、実物の五重塔に比べると小さく、人が登れるようなものではない。国分寺の塔の十分の一の雛形だとする意見もあり、いわゆる模型的なものだ。これが「工芸品」ではなく「建造物」として国宝に指定されている。現存唯一の奈良時代の五重塔の建築構造を伝える資料だからだという。1000年以上も残っていたら、精巧なプラモデルも国宝になれるかもしれない。

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ENGLISH
2024年10月 建築 奈良
ファサード 奈良市 寺院 世界遺産

PHOTO DATA

No

12670

撮影年月

2024年4月

投稿日

2024年10月10日

撮影場所

奈良市 / 奈良

ジャンル

建築写真

カメラ

SONY ALPHA 7R V

レンズ

ZEISS BATIS 2/40 CF

日本国内で撮影した写真

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