陶芸作品に占拠されたテーブルの向こうに手のひらで炎を操る男の姿があった

ワタリウム美術館に展示されていた作品
ワタリウム美術館に展示されていた作品
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現代アートは難しい。そういう言説はよく見かけるし、僕も難しいと思う。しかしその物言いはちょっとズルいと思う。現代アートはわからないものの、それ以外のアートはちょっと分かるというニュアンスが含まれている気がするのだ。

僕は現代アートに先立って出現した印象主義や、フォービズム、キュビズムなどはもちろんのこと、いわゆる伝統的な絵画を見てもよく分からない。綺麗だとか格好いいだと感じるのが関の山だ。倉敷にある大原美術館を訪れてエル・グレコの作品を見ても漫画のようなタッチだと思い、まばゆい黄色でぐるぐるした渦が厚塗りされているとゴッホの作品のようだと思うくらいで、それ以上に何か含蓄に富んだフレーズが頭に浮かんで来ることはない。

そういうわけで、東京神宮前にある現代アートの美術館にやって来た。ワタリウム美術館だ。この日は梅津庸一というアーティストの展覧会だった。絵画作品や自身が登場するパフォーマンス映像、陶器作品などが所狭しと展示されていて、見て回っていると何かを低い声で語りかけられているような気分になった。でも何を語りかけてきているのかはやはり分からなかった。

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ENGLISH
2021年12月 静物 東京
作品 神宮前 博物館・美術館

PHOTO DATA

No

12110

撮影年月

2021年10月

投稿日

2021年12月04日

更新日

2023年08月16日

撮影場所

神宮前 / 東京

ジャンル

静物写真

カメラ

SONY ALPHA 7R II

レンズ

ZEISS LOXIA 2/35

日本国内で撮影した写真とエッセイ

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