名は体を表すというけれど、この作家ほど名前が作風を表している人は他に思い当たらない。ゴッホという名前は厚塗された絵の具を表していないし、ルノワールやモネという名前も移ろいで行く光について表していない。しかしボテロという名前はぼってりした体型の肖像画にぴったりだ。母国で話されているスペイン語では革袋の製造職人や革職人を意味するようで、必ずしも作風を表していないけれど、なぜだか日本語ではその語感が作風にマッチしている。
Bunkamura ザ・ミュージアムで開催されていたボテロ展に足を踏み入れると、ひと目見てボテロの作品とわかる肖像画がいくつも展示されていた。ちょっと中央に寄せ集められたパーツと逃げていくように膨らんでいく輪郭。ボテロの作品はコロンビア育ちが反映され、コロンビア社会の風土がすべての作品に影響しているなんて書かれているものの、どの辺がコロンビアの風土なのかはわからない。でも眺めていると微笑みたくなってしまう。絵に描かれたふくよかな人の中には、人を楽しくさせる何かが詰まっているに違いない。
2022年8月 町角 東京 | |
作品 携帯電話 博物館・美術館 絵 渋谷 |
No
12361
撮影年月
2022年6月
投稿日
2022年08月30日
更新日
2023年08月10日
撮影場所
渋谷 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 1.8/85