僕にとってはよく分からないもののひとつに、アートとアートでないものを分け隔てる境界線がある。精巧に作られているから自動的にアートに分類されるわけでもない上に、下手くそに見えてもアートに分類されるものもある。また、自らの手で作ったものでなくとも、マルセル・デュシャンの「泉」のようにアートとされるものもあるため、何がアートなのかという問いに答えることは難しい。書籍を読んでもはっきりと書かれているわけではないだろう。
見えない境界線を探るヒントのひとつは、その作品を所有している人や、どこで展示されているかということだと考える。例えば美術館が所有している作品ならば世の中の多くの人がアートと考えているからだろうし、たとえ所有していなくとも美術館や画廊で展示されているならアートに違いない。この考えを江口寿史さんのイラストに当てはめてみると、この日に訪れた千葉県立美術館で展覧会が開かれるくらいなのだから、胸を張ってアートと言っていいものなのだろう。
しかしながら、この考えは他の人の行動から類推するだけで、本当のところ、自分でアートなのかどうかを判断できないままだ。おそらく神様は、新しいアートを発見する役目を僕に担わせていないのだろう。もっとも単なる鑑賞者という立場からすると、アートであってもアートでなくてもどちらでもいいのですけれど。
2023年3月 千葉 静物 | |
作品 千葉市 睫毛 博物館・美術館 絵 |
No
12467
撮影年月
2023年1月
投稿日
2023年03月25日
更新日
2023年08月08日
撮影場所
千葉市 / 千葉
ジャンル
静物写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 1.8/85