観光客が多いときもあるのか、はたまた土地が余っているからか、西武秩父駅のプラットホームは広々していた。見上げると広いプラットホームの上空はどんよりとした雲で覆われていて、町を散策するにはちょっと不安のある空模様だ。重苦しい空合が憑依したのか、プラットホームの端に並んでいた信号機はどれも赤く染まっていた。
秩父という地名が何に由来しているのかについては諸説入り乱れている。この地方を支配していた国造の「知知夫彦命」を由来とする説や秩父に多いイチョウを意味する古語「チチノキ」を由来とする説、鍾乳石の別名である「乳石」(ちちいし)を由来とする説、アイヌ語「チチブ(「冷やかな清水」の意)」を原意とする説など幾つもの説があるのだ。つまり良く分からない。
ただこの地方が古くから栄えていたのは事実のようで、続日本紀にも武蔵国の郡名として載っているのだという。古くは銅の産地だったようで、708年には日本最初の流通貨幣とされる和同開珎を鋳造する銅の産出地域になっている。秩父というとセメントというイメージしかなかったので、この辺りで銅が産出されていたなんて意外だった。
2021年12月 埼玉 静物 | |
秩父 漢字 駅 信号 |
No
12111
撮影年月
2021年10月
投稿日
2021年12月05日
更新日
2023年08月16日
撮影場所
秩父 / 埼玉
ジャンル
静物写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS LOXIA 2/35