交通量の多い中杉通りからすこしだけ入っていくと、大きな鳥居が建っている。シンプルなデザインの鳥居の横に立つ石碑にでかでかと神社の名が記されている。ここは阿佐ヶ谷にある神明宮という神社だ。
縁起によると阿佐ヶ谷神明宮は1200年ころの創建と伝わっているものの、本当に800年の歴史があるのかどうかは怪しい。江戸時代後期の1800年ころに刊行された江戸名所図会という地誌に記述があるから少なくとも200年の歴史はあるようなのだけれど、2009年に大改修された社殿や門から長い歴史を感じるのは難しい。
もっとも難しいと感じたのは僕の個人的な感想であって、要領よく建造物が配置された境内にはそう思っていない、あるいは歴史があるないに無関心の人も大勢いた。それほど有名な神社ではないと思っていたのに、拝殿の前には参拝の順番を待つ列ができていたのだ。調べてみると、この神社はここでしか購入できない「神むすび」というブレスレット型お守りを頒布していて人気があるらしい。「神むすび」という名称をしっかり商標登録しているというから結構本気だ。21世紀の神社はインスタ映えする風鈴を飾ったり、そこでしか手にできないお守りを頒布したりと、観光地化して多くの人に訪れてもらえるするのに忙しいような気がする。
2022年8月 町角 東京 | |
阿佐ヶ谷 門 神社 傘 |
No
12362
撮影年月
2022年6月
投稿日
2022年08月31日
更新日
2023年08月10日
撮影場所
阿佐ヶ谷 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 1.8/85