誰かに雇われているわけでもないので、何時から働きだそうと、何時に仕事を終えようと勝手だ。ジャカルタの住宅街の中を歩いていると、まだ出動前の移動式屋台が置かれていたのはそのせいだろう。道路の脇に置かれた屋台の周囲には誰も見当たらず、静まり返っていた。歩いていたのは昼過ぎだったけれど、これらの屋台主にとってはまだまだ働き始める時間ではないようだ。
もちろん昼間に働いている屋台主もいて、歩いていると住宅街の中で商売をしている移動式屋台をしばしば見かける。そのような人たちが夜の帳が下りるのとともに店じまいをすると、入れ替わるように、今はじっと道路脇に置かれている屋台が活動を始めるのに違いない。場所によっては日が暮れてからの方が儲けがいいこともあるだろう。
インドネシアでは移動式屋台のことをカキリマという。この写真に写っているのもそうだけれど、屋台に大きな車輪が付いていて簡単に移動できるようになっている。とても身軽な作りのため、ちょっとした場所があれば人が牽いて住宅街の中へでも入っていって商売ができる。その様子は日本ではすっかり見かけなくなった昔ながらのラーメンの屋台のようだ。
2020年12月 町角 インドネシア | |
自転車 食べ物の屋台 ジャカルタ |
No
11752
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年12月07日
更新日
2023年08月30日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF