路地に出ていた屋台の周囲には大勢の人が集まっていた。子どももいるし大人もいる。多くの人が軽食を求めてこの屋台に集まっているようだ。その中に写真の上半身裸の男もいた。小腹が減って軽く食べに来たのだろう。男は僕のカメラに気がつくと、「お前も食べていけよ」といった感じで腕を上に上げた。でも、男はおごってくれる訳でもなく、屋台の男は僕には無関心で、何かをくれるような雰囲気は微塵もなかった。
かつては旅をしていると、地元の人からものを色々ともらうことが多かった。果物をもらうこともあったし、暇つぶしに齧るヒマワリのタネももらったこともある。シリアでは手招きされるままに屋台に近づくと、売り物であるフレッシュジュースをもらった。でも、年齢を重ねるうちにそのようなことはなくなってしまった。
若者が旅していると、面倒を見ようとする人がチラホラと現れるけれど、中年の男が旅をしていても勝手にしてくれよということなのだろう。同じ場所を旅しても年齢によって地元の人の対応が違うこともあるような気がする。結果として、旅先で見ている光景が年齢とともに変わっているのかもしれない。
2020年8月 インドネシア 人びと | |
腕 食べ物の屋台 ジャカルタ 指輪 上半身裸 |
No
11653
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年08月30日
更新日
2023年08月31日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF