人が集まるところには、その人たちを目当てに商売をしている人がいる。歩いていたジャカルタのグロドック地区にある路地でもそうだった。ここは住宅が密集しているところだ。駅に近いわけでもなく、バス停に近いわけでもない。そもそも自動車は通れないような細い路地だけれでも、近所の住人を客にした屋台が出ていた。
木製の使い古した屋台で売られていたのはチャクウェと呼ばれる中国式の細長い揚げパンだ。中国大陸や香港、台湾などでの朝食に粥や豆乳の添え物としてよく食べられるているものと同じもので、中華文化圏で油条と呼ばれているもの。ここグロドック地区にはインドネシア最大のチャイナタウンがあるから売られているのかと思いきや、このチャクウェはインドネシア全体でもメジャーな食べ物らしい。
チャクウェを作って売っていた青年の横には男の子が立っていた。小腹が空いたので、屋台に買いに来たのだろう。男の子は真剣な顔でチャクウェを揚げている男を不満そうな顔で見つめていた。何があったのか知らないけれど、何か腑に落ちないことが起きたような顔だった。
2020年6月 インドネシア 人びと | |
路地 男の子 帽子 不満 食べ物の屋台 しかめっ面 ジャカルタ 青年 |
No
11583
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年06月28日
更新日
2023年09月04日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF