グロドック地区を歩いていて、路地を見つけたので中へ入っていった。トンネルのような薄暗い路地だった。路地の両脇には小さな屋台が並んでいて、買い物客が行き来している。でも、すべての屋台が商売をしている訳ではなかった。中にはただポツンと置かれているだけの屋台もあった。
そのような屋台のひとつで男が寝ていた。大きなテーブルの上で手を伸ばしてぐっすり寝ている。僕が近くを通っても起きる気配はまったくない。テーブルの端にはプラスチック・コップが転がっていた。
町角で寝ている様子を眺めていると、なんだか男は二日酔いで寝込んでしまっているかのように見えてしまう。昨夜深酒して、まだお酒が残っているかのようだ。でも、よく考えたらインドネシアはイスラム教徒が大多数が占める国だ。日本と違ってお酒を飲むのは一般的ではない。男も深酒した訳ではないのだろう、単に疲れてしまっただけなのだろう。
憲法で信仰の自由が保証されているとはいえ、圧倒的多数を占めるイスラム教徒に配慮しているのか、インドネシアでお酒を売っている場所はあまりない。アルコール度数が5%に満たないビールであっても、コンビニエンスストアで販売することは法律で全土で禁止されているのだ。イスラムが飲酒に寛容ではないのは、ジャカルタでも同じなのだ。
2020年5月 インドネシア 人びと | |
路地 ジャカルタ 男性 睡眠 テーブル |
No
11542
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年05月27日
更新日
2023年09月04日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF