ワッタナー区にいた僕はそろそろホテルのあるパトゥムワン区に戻ろうとしてた。でも、近くに電車の駅はないし、タクシーやバスに乗っても渋滞に巻き込まれてしまうような気がする。どのようにして移動すればいいのか思案していたのだ。そのような中で地図を見ると、すぐ近くにセンセープ運河が流れていることに気がついた。運河を走る水上バスに乗れば、渋滞に巻き込まれることもなく、お手軽に戻れるに違いない。
そこで運河沿いにあるはずの水上バス乗り場を目指して運画沿いを歩くことにしたのだった。しかしそう簡単には事は運ばない。プラトゥナーム桟橋では運河の両側に乗り場が設けられていたので、どの桟橋も両側に設けられていると思っていたけれど、それが大間違いだった。水上バスの乗り場はしばしば運河の片側にしか設けられていない。しかも、近くに運河に架かる橋はない。となると、すぐ向こう側に乗り場が見えるのにそこに辿り着けないというこもあるのだった。
橋の向こう側に見える乗り場に行くために、今度は橋を探す羽目になった。橋に向かって運河沿いを歩いていると、なんだかよく分からないうちに縁日のような場所に紛れ込んでいる。屋台が出ていて、食べ物が売られていて賑わっていた。地元のお祭なのだろうか。橋に向かうという目的を一瞬忘れて、僕は縁日の様子を満喫する。
ふと、足元に視線を向けると男の子がテーブルの下に座っているのが見えた。男の子はテーブルの下に陣取ってスマホのゲームをしている。屋台で売られているものは男の子の興味を惹くものではないようだ。屋台には目もくれることもなく、じっとスマホの画面を見ている男の子にとっては、屋台で売られている焼きそばなんかはどうでもいいものに違いない。
2020年3月 人びと タイ | |
バンコク 男の子 携帯電話 ゲーム テーブル |
No
11438
撮影年月
2019年9月
投稿日
2020年03月11日
更新日
2020年09月14日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA