オシャレなイメージのある銀座では建っているビルも個性的でオシャレなものが多いように思える。例えば分厚いガラスで覆われたエルメス銀座店。他にもねじれながら空に向かって伸びるピアス銀座ビルやパンチで穴を開けられてしまったかのような銀座マトリックスビルが個性的な見てくれをひけらかしている。
そのような銀座で八丁目に建つ東京銀座資生堂ビルもオシャレなビルのひとつだ。ビルの形状そのものはエルメス銀座店やピアス銀座ビルと比べると個性的ではないかもしれないものの、真っ赤な外壁は銀座通りを歩く人に訴えかける力を持っている。彩度の低いビルが多い中、原色で彩られたビルは異彩を放っているのだ。
このビルが建っている場所は資生堂の創業地。福原有信が1872年にここで開調剤薬局を開業したのが資生堂の始まりだ。資生堂という商号は中国の古典「易経」の一節から取ったのだという。後楽園といい、資生堂といい、中国の文献から名前をつけているものは多い。日本人にとって長いこと漢文の素養は重要な教養のひとつだったのだ。日本を代表する文豪の夏目漱石もそのペンネームを中国の故事「枕流漱石」から取っているくらいだ。
2022年1月 建築 東京 | |
ファサード 銀座 赤 |
No
12145
撮影年月
2021年11月
投稿日
2022年01月14日
更新日
2023年08月16日
撮影場所
銀座 / 東京
ジャンル
建築写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF