日本橋の中央通り辺りには、立派な石造りビルが並んでいる。1914年に竣工した三越日本橋本店と道路を挟んでところには1929年に竣工した三井本館が建っていて、中央通りから見て三井本館の裏には辰野金吾の設計で1896年に竣工した日本銀行本店が建っている。周辺には他にも大きなビルが建っているものの、歴史を感じさせる重厚な雰囲気を醸し出しているのはやはり石造りの建物だ。幸運にも第二次世界大戦時の空襲で破壊されることもなく、日本橋の反対側にある日本橋野村ビルディング(1930年竣工)や日本橋高島屋(1932年竣工)などとともに大戦前の東京の華やかさを今に伝えている。
写真の石造りのビルは日本橋室町に建つ三井本館だ。社長の「関東大震災の二倍のものが来ても壊れないものを作るべし」との命で、当時の一般的な事務所ビルの約10倍のコストを掛けて建設されたという。コリント式のオーダーが乗る列柱が整然と並ぶファサードはファインダーの中を埋め尽くし、そこだけ見ていたらニューヨーク(ロンドンでもいいけど)の街角のようだった。
2024年7月 建築 東京 | |
ファサード 日本橋室町 柱 |
No
12610
撮影年月
2023年11月
投稿日
2024年07月10日
撮影場所
日本橋室町 / 東京
ジャンル
建築写真
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF