住宅密集地にある路地は子どもたちの格好の遊び場になっていて、あちらこちらに遊び回っている子どもがいた。だからといって、全ての子どもたちが無邪気に走り回っているわけでもない。中には沈鬱な空気に包まれてしまった子どもたちもいた。写真の女の子たちがそうだ。ふたりは鬱積した空気に取り囲まれてしまったかのように、つまらなそうな顔で路地の脇に腰を下ろしていた。
縦に並んで仲良く座っているのにふたりは会話を交わすこともなく、それぞれが違う方向をぼんやりと眺めていた。何か嫌なことが起きてしまったのか、迫ってきているのかは分からない。いずれにしても、この女の子たちから子どもにありがちな無邪気さは感じらない。
一般的には女の子の方が男の子よりも成長が早いと言われる。この女の子たちも子どもの持つ無邪気さを脱ぎ捨てて、程度の差こそあれ、大人であれば誰もが感じる陰鬱さを早くもまとってしまったのかもれない。でも、そのようなアンニュイな雰囲気をまとうにはちょっと早過ぎはしないかとおじさんは思ったのだった。
2021年3月 インドネシア 人びと | |
路地 二人組 女の子 沈鬱 ジャカルタ |
No
11852
撮影年月
2020年1月
投稿日
2021年03月21日
更新日
2023年08月25日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF