モスクの中で行われていた礼拝は終わりに近づいているようだった。さっきまで床に腰を下ろして説法を聞いていた信者たちが、気が付くとみな立ち上がっている。長く続いていた金曜日の集団礼拝も終わりが近づいていた。礼拝が終わり次第、立ち上がった信徒は一斉に出口に向かうに違いない。大混雑になるのを予想したのだろう、一番後に立っていたタキーヤをかぶった男の子が一足先に振り返ってモスク外の様子をうかがっていた。
モスクの中は日本の神社仏閣と同じように土足厳禁だ。今モスクの中にいる男たちは誰も彼もが履物を脱いで礼拝に参加している。ここには下駄箱なんてものはないから、みな地べたに履物を脱いだまま入っていく。その結果、入り口には脱ぎ捨てられた履物が散乱していた。一種のカオスになっている。自分の履物がどこにあるのか見つけるのも大変だろう。さらにサンダルでやってきている人が多いのも自分の履物がどれだかわかりづらくしている要因だ。似たようなサンダルがあちらにもこちらにも転がっているように見えてしまうのだ。
2021年4月 インドネシア 人びと | |
男の子 ジャカルタ 振り返る モスク サンダル タキーヤ |
No
11863
撮影年月
2020年1月
投稿日
2021年04月01日
更新日
2023年08月25日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF