ジャカルタで迷い込んだ住宅密集地は細い路地が入り組んでいた。自動車は通れない、人がすれ違うのがやっとくらいの幅しか無い路地には、自動車の代わりに大勢の子どもたちがうごめいていた。自動車の入ってこない路地は安全で、地元の子どもたちの格好の遊び場になっていた。
写真の幼い女の子も迷路のような路地で遊んでいたひとりだ。女の子は黄色のテープが巻きつけてあって、ハンドル部分にはプレスリーが着ていた衣装にあるような紐が何本もヒラヒラしている三輪車に乗っていた。三輪車自体は使い古されたもののように見えるけれど、テープとフリンジのせいであまり古さは感じない。糸状の「ヒラヒラ」が付いてるブーツは「フリンジブーツ」、バッグは「フリンジバッグ」と呼ぶのを考えると、この三輪車はフリンジ三輪車とでも呼ぶのだろうか。
そういえば、最近日本では三輪車をあまり見かけない。幼い子どもたちが乗り回しているのはペダルのない自転車、キックバイクばかりだ。三輪車だと子どもが乗る期間が短く、また、自転車に移行するのも面倒なため、幼いうちからペダルのない自転車に乗せる親が多いからなのだそうだ。そのような日本の状況とは対照的に、ここインドネシアではキックバイクに乗っている子どもを見かけなかった。キックバイクはまだ一般的ではないのかもしれない。
2021年3月 インドネシア 人びと | |
女の子 ジャカルタ 三輪車 |
No
11850
撮影年月
2020年1月
投稿日
2021年03月19日
更新日
2023年08月25日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
スナップ写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF