この日は金曜日だった。イスラム教徒にとっては大切な金曜礼拝の日だ。キリスト教徒が日曜日に教会のミサに行くのと同じように、イスラム教徒は金曜日にモスクを訪れて集団で礼拝する。ジャカルタの住宅密集地で見つけたモスクでも、やはり集団礼拝が行われていた。モスクの中に大勢の男たちが集まっていて、奥に立つ男の説教に耳を傾けている。
大勢の人が集まっているとはいえ、全員が真面目な顔で説教を聞き入っているわけではない。特に入り口付近に屯していた男の子たちは、モスクの中で行われている説法に興味がないのが通りがかりの僕にもひと目見てわかるくらいつまらなそうにしていた。仲良く並んで腰を下ろしていた男の子たちは、説法なんてどこ吹く風だ。友達同士でヒソヒソと話しながら、時折笑っている。集団礼拝にあまり興味はないのだけれど、親に言われて仕方なく参加したのが見え見えだ。
その様子を眺めていると、なかなか終わらない校長先生の話に飽き飽きしていた子どもの頃の自分を思い起こした。
2021年3月 インドネシア 人びと | |
男の子 入り口 ジャカルタ モスク サンダル 裸足 |
No
11848
撮影年月
2020年1月
投稿日
2021年03月17日
更新日
2023年08月25日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF