川沿いの細い道に門のようなものがあった。どうやら寺院の入口のようで、門の上には「開漳聖王廟」と漢字で書かれていた。中国寺院だ。あまり意識していなかったけれど、歩いていたところはジャカルタのチャイナタウンの中だったようだ。
ここに祀られている開漳聖王とは唐の末期に福建漳州地方を開拓した陳元光という実在の人物のことを指しているらしい。福建漳州地方を開拓したとされ、漳州の人びとに守護神として崇められている人物のようで、同様にこの開漳聖王を祀った廟は台湾に幾つもあるらしい。この寺院も漳州からやって来た華僑が建立したのだろう。
境内に足を踏み入れると、一般的な中国寺院と同じように赤を基調とした建造物が建っていた。そして、入り口には大きくて太いロウソクが何本も立てられている。ジャカルタで訪れた大史廟という別の寺院でも、やはり境内には何本もの大きなロウソクが立てられていたから、ジャカルタの中国寺院では春節を祝うのに大きなロウソクを使うのが一般的のようだ。
日本では珍しい大きなロウソクを眺めていると、参拝客がロウソクのところにやって来た。手には大きな棒状のものを抱えている。こちらはロウソクではない。線香だった。参拝客は大きなロウソクの火で、巨大な線香に火を点けていた。ロウソクも大きければ、線香も大きい。大きいことは良いことだ、という共通認識が存在しているかのようだった。
2020年11月 インドネシア 人びと | |
蝋燭 線香 ジャカルタ 赤 寺院 参拝客 |
No
11735
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年11月20日
更新日
2024年10月04日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF