肉包でお腹を満たした僕は、おそらく高雄でもっとも有名な寺院に向かって歩いていた。台湾では日本と同じようにGoogleマップが使えるので、その指示に従って歩いていく。タクシーやUberを使って素早く移動するのもいいけれど、やはり知らない町を自分の足で歩くのは楽しい。思いがけないものに出会えることもあるし、思いがけないものではなくとも面白いものに出会えることもある。
このときに出会えたのは思いがけないものではなかった。東隆宮という中国寺院だった。台湾には町中に寺院が多い。さらにそれぞれの寺院には大勢の神様が祀られているから、生きている人間よりも、神様の方が大勢いるのではないかと思ってしまうくらいだ。そういう意味では、高雄を歩いていて寺院にめぐり逢っても、僥倖というようなスペシャル感はない。またあるな、そう感じるだけだ。
でも入ってしまう。歩いていて中国寺院を見つけると入ってしまうのだ。住居に挟まれて、数階建てのビルのような寺院に鎮座している神様を拝んでみたくなるのだ。台湾の寺院は派手に装飾されていて日本の神社仏閣とは種類の違う神域になっている。ここ東隆宮でも日本ではあまり見ない黄色い提灯が飾られていて、木彫りの装飾のある祭壇に玉皇上帝という中国道教における事実上の最高神が祀られていた。
2024年8月 町角 台湾 | |
祭壇 神 線香 高雄 提灯 寺院 黄色 |
No
12634
撮影年月
2024年3月
投稿日
2024年08月21日
撮影場所
高雄 / 台湾
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF