食堂には店内で食事をする人もテイクアウトする人も両方いた

一口に中華料理と言っても広大な面積を誇る中国のこと、日本人にはあまりピンと来ないけれど、中華料理は地域ごとにある下位カテゴリに分けられる。広大な国土には様々な風土があり、使用される食材や調理法も多様なのだ。一般的には八大菜系といって、地域ごとに山東料理・江蘇料理・浙江料理・広東料理・福建料理・安徽料理・湖南料理・四川料理の8つに分けられる。例えば北京ダックは山東料理に含まれる北京料理の一品だし、マーボー豆腐は四川料理の一品だ。日本人はすべてをまとめて中華料理と認識しているけれど、実際には違う系統の料理であることも多い。

では台湾の料理はどこに含まれるのだろうか。大きな意味では中華料理の一員であることに間違いないものの、中国大陸各地から移民が来ているという理由から上記した系統には区分されないようだ。つまりいろいろな系統の中華料理が混じっていて、一般的な系統には当てはまらない。福建省から来た人たちが持ち込んだ福建料理が台湾原住民の料理と融合して台湾料理の起源となり、そこに他の地域からの開拓民や中国国民党とともに中国各地から渡ってきた兵士や料理人が持ち込んだ他の系統の中華料理も加わった。多くの料理が淘汰・吸収を繰り返した結果、台湾料理は洗練されたのだという。グルメは台湾旅行の醍醐味だ。

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