市場になっていた路地を抜けると、頭上に高架橋が伸びていた。幹線道路なのだろう。高架橋の下に広がる空間も広く、高架下の雰囲気はどこの国でも似たようなものなのか、薄暗い空間が広がっていた。真っ昼間であってもできれば避けたいような雰囲気だった。
雨を避けられる場所に人がいるのも他の国と同じだ。薄暗い中には人の姿がちらほらと見えた。柱の脇で寝転がったり、仲間とお喋りしていたりする。近くにはバジャイという三輪タクシーが何台か止まってきたから、ここは暇な運転手のたまり場なのかもしれない。
薄暗い中に見える人影を横目に、高架橋の向こう側に向かっていた。柱には漢字が書かれているのが見えた。ジャカルタにも大勢の華僑がいる。一説によると、インドネシア人口の5%程度が華僑なのだという。5%といってもインドネシアの人口は日本の倍くらいあって264百万人もいるから、13百万人もの華僑がいることになる。大体東京の人口と同じくらいの華僑がいるのだ。
びっくりするのは、その5%程度しかいない華僑がインドネシア経済の90%ほどを握っているといわれていることだ。確かにフォーブス誌による2018年度インドネシアの富豪トップテンを見てみると、2位のシナルマスグループを率いるエカ・チプタ・ウィジャヤ氏、4位のサリム・グループを率いるアンソニー・サリム氏、8位のマヤパダ・グループを率いるタヒール・ファミリーと10人中3人が華僑なのだった。
2020年5月 町角 インドネシア | |
漢字 薄暗さ ジャカルタ 柱 |
No
11529
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年05月16日
更新日
2023年09月05日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF