それにしても、タニン・ミョーマ市場のこの区画で働いている人はのんびりしている。客の姿はほとんどないけれど、それを気にしているようには見えない。一日をゆったりとしながらやり過ごしているようだ。ここにはあまり外国人旅行者はやって来ないようで、うまくやれば外国人旅行者も客になり得るなんて、これっぽちも考えてはいないように見受けられる。大勢の店員たちと行き合ったけれど、誰一人として僕に何かを売りつけようとする人はいなかった。外国人旅行者は彼らにとっては単なる見知らぬ人でしかないのだろう。観光地すれしていなくて、それがヤンゴンにあるボージョー・アウン・サン・マーケットとは大きく異なるところだ。
写真の女の子も、外国人旅行者に何かを売りつけようなんて微塵も思っていないようだった。僕のカメラに気がつくと、女の子は椅子に腰掛けたまま後ろにのけぞった。そして、売り口上はおろか何も発することなく、驚いたような表情で僕を真っ直ぐに見詰めていた。
2019年6月 ミャンマー 人びと | |
椅子 女の子 驚き タニン |
No
11063
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年06月21日
更新日
2020年01月16日
撮影場所
タニン / ミャンマー
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA