30分くらいだろうか。上の回廊からイスティクラル・モスクで行われていた礼拝を眺めていた。ジャカルタにあるモスクだから説教はインドネシア語で行われている。僕には全く分からない。そのため、もっぱら僕が注目していたのは参拝客の行動だ。
ミフラーブに向かって並んだ信者たちは同じタイミングで同じ動作をするので、上から見ていると結構楽しい。同じタイミングで土下座を始め、同じタイミングで起き上がっている。キリスト教のミサなら賛美歌の合唱も加わるのだろうけど、ここでは音楽が鳴り響くことな無い。まあ、音楽がないとはいえ、同じ動作をする人びとの集団を上から眺めていると、例えが適切かどうかわからないがマスゲームを見ているかのようだった。
そうこうしているうちに礼拝の時間は終わり、集まっていた信者たちも三々五々に散っていく。僕も1階に降りていった。絨毯が敷き詰められた中庭部分には、礼拝の余韻を楽しんでいるかのように男たちが寝転がっていた。そういえば、ここイスティクラル・モスクの中には物乞いの姿がない。アラブの世界では、モスクの中で日がな一日寝転がりながら裕福そうな人に物をねだる人の姿を見かけるのだけど、そのような人はジャカルタにある国立のモスクの中にはいないようだ。
イスティクラルまたはイスティクラル・モスク、インドネシア国立モスク(インドネシア語:MasjidIstiqlal)はインドネシアの首都・ジャカルタ中心部に位置する、イスラム教の寺院であるモスクである。イスティクラルはジャカルタ最重要部・モナス(独立記念塔)のある広場に面している。白亜の直径45mのドーム型の建物は、世界最大のムスリム人口を抱えるインドネシアに相応しく世界最大のモスクで1978年につくられた。12万人以上が収容できる。国会議事堂とも至近距離のため、このモスクとイスラム教がインドネシアにとって重要であることを示す建物である。建物の名称になって...
No
11606
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年07月16日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF
モノクロの写真を108枚掲載。もちろんKINDLE UNLIMITEDでも読めます。