東京の住宅街でこんもりと木々が生い茂っている場所があったら、ほとんどの場合、神社か寺院だ。それくらい都内の住宅街で木々が生い茂っている場所は少ない。これは欧米の都市と比べたデータでも明らかで、国土交通省「諸外国における公園の現況」(2012 年)によると一人当りの公園面積は、ロンドンが26.9平方メートル、ニューヨークが18.6平方メートル、パリが11.6平方メートルなのに対し、東京は5.8平方メートルしかない。しかしながら実際のところ、実質的な東京の一人当りの公園面積はもう少し多いのではないかと思う。この調査ではあくまでも公園の面積を比較しているのだけれど、東京では多くの神社や仏閣が公園のような機能を担っているような気がするのだ。木々が植えられていて、誰もが中に入って散策できる。これはもう公園の一種としてもいいのではないだろうか。
駒込で見つけた木々が生い茂っているところは、やはり駒込富士神社という神社だった。参道の終わりに急な階段があって、社殿は富士山に見立てた山の上に建てられていた。ここは古くから富士信仰の盛んなところだったようだ。かつてはこの場所から富士山を臨めたのかもしれないけれど、今では何も見えなかった。仕方ないので小山の麓に視線を向けると、参道を横切る人影が見えた。
2021年7月 町角 東京 | |
参道 人影 駒込 柱 神社 |
No
11957
撮影年月
2020年12月
投稿日
2021年07月04日
更新日
2023年08月21日
撮影場所
駒込 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF