一宮の選定理由は諸説あってよくわからないものの、つまるところ「その国でもっとも由緒正しく、多くの信仰を集め、経済的基盤も優れていた社」が選定されている事例が多いと日本大百科全書には書いてある。そう考えると、武蔵国の一宮とされる大宮氷川神社が埼玉のさいたま市に鎮座しているのはちょっと不思議。さいたま市も発展しているとはいえ、東京とは比べ物にはならない。ヒト・モノ・カネが一極集中している東京からちょっと離れたところに氷川神社の総本社が建てられているのは、現代日本に住む人間からすると政治・経済の中心から離れたところにあるように思えてしまうのだ。
大宮氷川神社が武蔵国の一宮に選定された理由が何なのかはよく分からないけれど、この神社が今でも多くの信仰を集める由緒正しい神社であることは確かだ。境内に立って眺めていると、ひっきりなしに参拝客が楼門をくぐって入ってくる。この神社は927年にまとめられた延喜式神名帳内に名が記載されている歴史ある神社であり、祭祀に際して天皇より勅使が遣わされる神社であり、五穀豊穣を祈って元日の宮中で祭祀される四方拝で遥拝される神社のひとつでもある。そんじょそこらの神社とは格が違う。そんな皇室と関係の深い大宮氷川神社には毎年200万人以上の初詣客が訪れるのだという。
2022年5月 町角 埼玉 | |
門 さいたま市 神社 木 参拝客 |
No
12273
撮影年月
2022年3月
投稿日
2022年05月22日
更新日
2023年08月13日
撮影場所
さいたま市 / 埼玉
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS LOXIA 2/35