もう少ししたら列車がやって来て線路の上から退かなければならないのだけれど、お店の人たちは普段通りに仕事をしているし、買い物客は買い物客で普段通りに商品を見て回っている。写真の青年も普段通りに魚屋で働いていた。男の前には丸い桶が置かれていて、中にはやはり丸い俎板が入れられている。そして、俎板の上には魚が載っていた。ヒゲがあるところを見ると、この不格好な魚はナマズのようだ。この辺りのひともナマズを食べるらしい。ナマズはまさにまな板の上の鯉になっている。ぴくりとも動かない。そう言えば、昔東京の新大久保にナマズ料理の専門店があったけれど、閉店してしまった。
魚屋の男はナマズを捌こうとしているところだ。右手には包丁を持って、左手には細長い砥石を持っている。そして、捌く前の儀式なのだろう。勢いよくカチャカチャと音を立てながら、包丁を砥石にこすり合わせて研いでいた。その所作はかなり素早い。男は若いけれど、かなり熟練した魚屋に違いない。男の後ろでは、扇風機もかなりの勢いで回っていた。
2018年7月 人びと タイ | |
盥 扇風機・扇子 魚売り 包丁 メークロン |
No
10640
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年07月09日
更新日
2024年02月08日
撮影場所
メークロン線路市場 / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA