食材を売っているお店の奥にもお店が並んでいた。奥に入っていって、薄暗いを通路を歩いていると奥行きのあるお店の前へやって来た。店先にテーブルが出ていて、短髪の男がテーブルに就いている。テーブルに道具が几帳面に並べられていた。男は靴職人のようだ。手には今まさに修理中の靴を持っている。そして、男は忙しそうに靴の調整をしていた。奥まったところにあるこのお店は空気が淀んでいて暑い。男は胸をはだけながら働いていた。男のすぐ後ろでは扇風機がブンブンと回っている。
ふと、お店の奥に目を向けると、そこにはソファが置いてあって男がのんびりしているが見えた。カチャカチャと忙しそうに靴型をいじくっている職人とは対照的に寛いでいるようだ。奥にいる男が、この職人の雇い主なのかどうかは分からない。でも、大袈裟な表現かもしれないけれど、資本主義の一端を垣間見たような気がした。持たざるものは自らの労働力で稼ぐしかないのだ。
2018年7月 人びと タイ | |
扇風機・扇子 メークロン 靴屋職人 |
No
10633
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年07月04日
更新日
2024年02月08日
撮影場所
メークロン / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA