関東に建つ大きな堂宇の多くが関東大震災後にコンクリートで再建された中、護国寺の大きな本堂は今でも木造だ。何せこの本堂は300年以上前の1697年に建てられたもの。コンクリートなんていうものが存在しなかった時代からずっと同じように建ち続けている建造物だ。江戸時代に幾度も生じた大火で焼失することもなく、関東大震災で倒壊することもなく、第二次世界大戦中の空爆で灰燼に帰すこともなく、大塚に鎮座し続けている貴重なものなのだ。
緑青色になった銅板葺の屋根が焦げ茶色の木の柱に支えられている。緑青と焦げ茶色は補色に近い関係なのか、しっくり来ている一方で、本堂に上がるのに登らねばならない階段の明るい色が全体のイメージから浮いてしまっている。実際にそうなのだろうけれど、後から取り付けたかのようだ。本堂を真正面から眺めると、土台部分が明るい色なのでバランスを欠いているように見えてしまうのだ。
配色的にどうなのかはさておき、この本堂へと続く階段は幼い子どもに人気があるようで、いつ来てもこの階段を楽しそうに走り回る子どもがいるような気がする。前にやって来た時も男の子が走り回っていたし、この日も女の子が階段をぐるぐる走り回っていた。
2022年5月 町角 東京 | |
女の子 本堂 大塚 走る 坂道 寺院 |
No
12281
撮影年月
2022年3月
投稿日
2022年05月30日
更新日
2024年09月09日
撮影場所
大塚 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS LOXIA 2/35