東京で時折思い出したように赴く神社のひとつに神田明神がある。きれいに整備された境内は広いわけでもなく、社殿が国宝に指定されているわけでもない。でも年に何回かはお参りしに来てしまう。ご利益を求めにやってきているわけでもないから、よくよく考えたら氏子でもないのに不思議な話だ。すぐ近くに湯島聖堂もあって、一緒にお参りできるお得な散歩コースとでも無意識に思っているのかもしれない。
そんな神田明神の御祭神の一柱である平将門は、この日にやって来た成田山新勝寺とも縁が深い。時は平安時代中期。乱を起こした平将門の追討軍を差し向けた朝廷は、同時に将門調伏の祈願を大寺社や密教僧に命じている。天皇の密勅を受け、空海作の不動明王像を奉じて京都から下ってきた寛朝僧正も、この地で朝敵調伏を旨とする不動護摩供を奉修したのだという。
不動護摩供の効力なのかどうかは不明なものの、しばらくして朝廷のお望み通り将門は戦死。その後、東国鎮護のために不動護摩供が行われたこの地に寺院を開山するに至ったというのが成田山新勝寺の縁起なのだ。この縁起を知ると、野党もここで不動護摩供を奉修すれば良いのにと思ってしまう。
2022年10月 千葉 町角 | |
縁のある帽子 本堂 成田 寺院 |
No
12389
撮影年月
2022年7月
投稿日
2022年10月31日
更新日
2023年08月10日
撮影場所
成田 / 千葉
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
EF135MM F2L USM