通路で昼寝するのは何も猫の専売特許ではない。市場をウロウロしていると、通路の端で寝ている女性の姿があった。箱で簡易的なベッドを作って、その上に横になって寝ている。いつもそうやって寝ているような感じだ。眼鏡を掛けた女性は、ちょっと前に見かけた猫と同じようにスヤスヤと寝ている。
まだ昼過ぎだったので、他の大多数の人たちは市場の自分のお店の中で働いている。まあ、忙しく働いているとは限らないけれど、客が来れば物を売るし働いている体を保っている。そのような中で、この女性はそんな他人の動向とは一線を画し昼寝をしているのだった。眠たいのだから仕方がない。眠いときには思う存分寝るに限るのだ。それにしても羨ましい境遇だ。日本で働いている時には、眠いからといって寝るのはやはり憚られてしまう。ちょっとだけでも寝た方が効率よく仕事が出来るような気がするのだけれど、そのような理屈は通らない。寝たいときには寝るというのを実行している女性に共感してしまう僕の前世は、この辺りの人間だったのではなかろうか。
2018年7月 人びと タイ | |
眼鏡 メークロン 昼寝 女性 |
No
10644
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年07月12日
更新日
2024年02月08日
撮影場所
メークロン線路市場 / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA