線路市場には長閑な雰囲気が漂っていた。僕のような観光客の姿もあるけれど、歩いているのはほとんどが地元の人たちだ。お土産屋の類いもほとんど無く、多くのお店が食材を売っていて、地元の人たちがのんびりと買い物をしていた。このようなのんびりとした市場の真中を列車が走り抜けるなんて俄には信じがたい。でもメークロンにあるこの市場はそれで有名なのだ。足元に目を落とすと、しっかりとレールが走っている。ちなみにタイ国有鉄道の軌道は1000mmゲージのようだ。
列車がやって来ると、人びとはどうするのだろう。その有様を見たくて列車が来るのを待っているのだけれど、列車は幸か不幸かなかなかやって来ない。僕は細長い市場を行ったり来たりしていた。そうこうしているうちに、お惣菜屋の前にやって来た。中では前掛けをした女性が働いている。女性は肩からタオルをぶら下げながら、手にしたお椀の中身をかき混ぜていた。ちょうどおかずでも作っている最中のようだ。カチャカチャというかき混ぜる音が、静かな店内に響いていた。
2018年6月 人びと タイ | |
ボウル メークロン 市場 女性 |
No
10619
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年06月24日
更新日
2024年02月10日
撮影場所
メークロン線路市場 / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA