メークロンにある静まり返った市場を抜けると、出口のところに屋台が出ていた。鉄板の備え付けらたワゴンが出ている。そして、鉄板の前には年配の女性が立っていた。ちょうど、鉄板の上に生地を薄く伸ばして載せているところだった。女性はカノム・ブアンというお菓子を作っているのだった。鉄板の上には薄く延ばした生地が幾つも見える。
カノム・プアンはクリスピーでクレープに似た食べ物だ。タイではごくごく一般的なもので、町の到るところで売られている。写真を見て分かる通り、作り方といいい、形といい、とてもクレープに似ている。そのため、フランス発祥のクレープと何らかの関連があるのではないかという人もいるくらいだ。
僕にはそれがどれほど信憑性のある話なのかは分からない。少なくともスコータイ王朝時代にはもうタイで食されていたと言うから関連はないのではないかとも思う。なんでもヨーロッパのものと関連付けてしまうのはヨーロッパ中心主義だとも感じてしまうのだ。
いずれにしても、重要なことはただひとつ。カノム・ブアンは美味しいということだ。
2020年3月 人びと タイ | |
食べ物の屋台 メークロン 老婆 笑顔 お菓子・軽食 |
No
11450
撮影年月
2019年9月
投稿日
2020年03月19日
更新日
2020年09月14日
撮影場所
メークロン / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III