賑わい溢れる道を歩いていると、立ち並ぶお店や道路を埋め尽くす人々、荷車、バイクが目に飛び込んできた。その中でも特に目立っていたのは、1895年創業の老舗パンジャーブ料理のレストランだった。その前には大勢の人々が集まり、まるで特別な何かを求めているかのような熱気が漂っていた。
パンジャーブ料理とは、インド北西部からパキスタン北東部にまたがるパンジャーブ地方の伝統料理のことである。タンドール料理、ナン、パコラ、パニールサラダなど、私たちが「インド料理」と聞いてまず思い浮かべるものの多くが、この地域にルーツを持っている。
興味深いのは、パンジャーブ料理がインド料理の代表格となった背景に、歴史的な動きが関係しているということだ。1947年のパキスタン分離独立に伴い、多くのパンジャーブ系スィク教徒が難民としてムンバイに移り住んだ。そして彼らはこの地でパンジャーブ料理を提供する店を数多く開業したのだ。ムンバイはインド最大の商業都市であり、レストラン文化の中心でもある。この地で主流となったパンジャーブ料理が、次第に「インド料理」の代名詞として広がり、世界にも知られるようになったのだという。
2024年12月 町角 インド | |
バック・ショット ムンバイ レストラン |
No
12744
撮影年月
2024年5月
投稿日
2024年12月26日
撮影場所
ムンバイ / インド
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF