料亭の部屋の外に置かれた火鉢の上に重そうな鉄瓶が置かれていた

火鉢と鉄瓶
火鉢と鉄瓶
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日本の夏が年々暑くなっているような気がしてならない。昔は打ち水をして、心頭滅却すれば暑さをやり過ごしせたのかもしれないけれど、今となっては心頭滅却する前にクーラーを動かさなければ夏を快適に過ごすのは困難だ。

夏が暑くなっているのを考えると、冬も暖かくなっているのだろう。今だって冬は十分に寒いような気がするものの、昔はもっと寒かったに違いない。しかも昔の住宅は今の気密性の高い住宅と違って隙間風があるのは当たり前、暖房設備は火鉢のみ。考えただけで鳥肌が立ってしまいそうだ。

2月にやって来た八王子にある日本料理店は、日本料理を出すだけに客席は畳敷きの座敷になっていた。しかし正座しなければならない座敷を敬遠する人も多いのだろう。畳の上にテーブル椅子が置かれていて正座する必要はなかった。暖房設備も火鉢ではなくヒーターだ。昔ながらの日本家屋の風情を保ちながらも、快適に時間を過ごせるように近代的な設備が備え付けられていた。

部屋の外に置かれていた火鉢も、置かれた鉄瓶の下にまるで石庭のように模様が描かれていた。温める機能のためというよりも、様式美のために置かれているように思えた。

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ENGLISH
2021年9月 静物 東京
八王子 薬缶 レストラン

PHOTO DATA

No

12023

撮影年月

2021年2月

投稿日

2021年09月08日

更新日

2023年08月18日

撮影場所

八王子 / 東京

ジャンル

静物写真

カメラ

RICOH GR III

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