愛宕(東京)
急峻な出世の石段を登ると出世できると信じられている
碑文谷(東京)
参道の真ん中にお座りしていた犬は、まるで参道を邪悪なものから護る狛犬のようだった
円融寺の仁王門にいくつもの草履がぶらさがっていた
新橋(東京)
暗闇の中で煌々と輝くニュー新橋ビルに掲げられた看板は、矛盾を抱えながらも働くサラリーマンを睥睨していた
新橋駅のこちらとあちらのプラットホームにひとりずつ立っていた
夕暮れ時の新橋駅ではそれぞれが誰かと話すわけでもなく、無言で電車が来るのを待っていた
白金台(東京)
港区立歴史郷土館には資料を展示している場所とは別にカフェも設けられている
港区立郷土歴史館は展示物もいいけれど、80年ほど前に建てられた建物自体がいい
港区立郷土歴史館の立派な建物は、もともと1938年に国立公衆衛生院として建造されたものだ
武蔵小山(東京)
昔ながらのスーパーマーケットに来ると、東南アジアのどこかにある市場にやって来たような気になる
上野(東京)
黒田記念館で展示されていたのは黒田清輝のフランス留学時代の師匠だったラファエル・コランの作品ばかりだった
寛永寺は江戸の鬼門を護ために建立された寺院だ
お彼岸に先祖のお墓参りをするのは、もともとの仏教の習慣ではない
浄名院の境内に数え切れないくらい多くの地蔵菩薩が置かれている
日暮里(東京)
日溜まりの中をベビーカーが瞬く間に横切っていった
狭山(埼玉)
あちらこちらが禁煙になって、喫茶店に入るのが煙草を吸うのに簡単で確実な方法になっている
目黒(東京)
スマホを見ているわけでもないのにサラリーマンが俯いて電車を待っていた
今の新橋駅は鉄道発祥の地である新橋駅ではないし、SL広場にある機関車はこの辺りを走ったことのない機関車だ
ビュッフェスタイルのお店に入ると、貧乏性の僕は食べ過ぎることが多い
西新宿(東京)
ヨドバシカメラの「ヨドバシ」は創業者の名字ではなくかつて存在した地名だ
第二種免許を持っていない一般の人がUberのライドシェアサービスで人を運ぶと違法になってしまう
渋谷(東京)
立ち止まって明日の神話を眺める人は多くない
三軒茶屋(東京)
三軒茶屋の路地も、そのうち高層ビルに占拠されてしまうに違いない
三軒茶屋の一角に迷路のような路地が残っている
西小山(東京)
どのようなお店があるのか分からないローカルな商店街を歩いた方がずっと楽しい
荏原(東京)
小山八幡神社は住宅街の中で小高くなった場所に建てられている
ヤンゴン(ミャンマー)
男の穏やかな顔を見ていると、旅の終わりがすぐそこまで来ているのを実感した
道路脇でノートを取っていた女の子からキリッとした視線が返ってきた
モツの串焼きを出す屋台には誰もいなかった
屋台で女性が帳面をつけていた
男は並べたキンマの葉にビンロウの実を載せていた
ヤンゴンではスタンドでもコンビニでも煙草が売られているし、さらには売り歩いている人も多い
ヤンゴン中心部にある露天市は賑わっていた
ミャンマーで年端の行かない比丘尼たちを見かけることは珍しくない
仏像があって、信心深いと言われるミャンマーの人たちがいるのだけれど、お参りしている人はひとりもいなかった
托鉢していた若い比丘尼が鉢からお金を取り出していた
煙草を吹かす男の前を頭上に鍋を載せた女性が通り過ぎていった
ヤンゴンで色鮮やかな竹の帽子をかぶっている人を見かけるのは珍しくない
ミャンマーで出家した女の子は可愛らしいピンク色の袈裟をまとう
路上で似たような商売をしていても、人気な人と不人気な人に分かれてしまっている
人件費の安い国では労働集約的な仕事がその国一番の都市の繁華街でも成り立ってしまう
発展途上国ではカバンや傘などの修理を生業としている人をよく見かける
カメラを構えているのを見た青年は照れて笑い出した
日本のたこ焼きとミャンマーのモン・リンマヤーはよく似ている
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